つい先日、仕事でちょっと嫌ことがあったのですが、自分でもびっくりするぐらいそのことを引きずりました。
数日たっても全然気分が晴れず、そのことばかり気になってしまっていました。
そういう時は・・・本を読みます。
いくつかメンタル関連の本を買ったのですが、その中で最初に『「繊細さん」の本』を読みました。
僕はわりと嫌なことがあっても寝ればたいてい気分はよくなるし、普段そんなにストレスなく生活できていると思っていました。
ただ、ちょっとしたこと(今回みたいな仕事で嫌なことがあったり)ですぐに気持ちのいいリズムは壊れてしまうこともあるんだなと感じました。
もしかしてぼくって繊細さんなの・・・?
ふとそう思い、この本を買って読むことにしました。
「繊細さん」とは
「繊細さん」という言葉は作者の武田友紀さんが作った言葉のようです。
専門用語として、HSP (Highly Sensitive erson) というものがあります。
通常の人よりも、小さなシグナルを敏感にキャッチする能力がある人、それがHSPの特性です。
作者の武田さんはHSPよりも親しみやすい呼び方として「繊細さん」という造語を考えました。
科学的な観点からいうと、繊細さんは「生まれつき繊細な人」であるそうです。
(脳の神経システムに違いがあります)
5人に1人の割合で繊細さんは存在するらしいです。
「繊細さん」は現代社会で消耗しやすい
繊細さんは他人のちょっとした言動に大きな影響を受けやすいです。
また、職場や住まいのちょっとした騒音などにもとても敏感です。
そんな繊細さんはいろいろな刺激が五感から入ってくる現代社会では精神的にも肉体的にも消耗しやすいと言えるでしょう。
あなたももしかしたら「繊細さん」かも
本の序盤に、繊細さんかどうかをテストする診断があります。
僕も試してみましたが、質問の答えがほとんど「Yes」であり、どうやらぼくも「繊細さん」だったようです。。
最近では忘れていましたが、子供のころはとても傷つきやすい子でした(笑)
この本の作者自身も「繊細さん」であり、いろいろ苦労を重ねてきたことがうかがえます。
- 職場で機嫌の悪い人がいると気になる
- 人と長時間一緒にいると疲れてしまう
- 小さなミスに気づいて仕事に時間がかかる
こんな傾向がある人は繊細さんかもしれません。
ぜひこの本を読んでみてください。
「繊細さん」のいいところ
朗報があります。
繊細さんであるということは悪いことばかりではありません。
繊細さんの「ちょっとしたことが気になる」というのは裏を返せば、「周囲の人が気づかない小さな変化にいち早く気づくことができる」ということです。
仕事面
これは特に仕事において大きなアドバンテージになります。
他の人が気づかないミスに自分だけが気づくことができます。周りの人はそんなあなたをリスペクトしてくれることでしょう。
私生活
繊細さんは自分も周りにある「いいもの」に気づき、深く味わうことができます。
(きれいな花が咲いていたとか、お店の人が優しかった、とかです)
周りのモノや人からうれしさをもらって、身も心もふっくらする = 楽しく幸せな私生活を送ることができる、ということです。
「繊細さん」はどう生きていくか
繊細さんは現代社会をどのように生きていくべきでしょうか。
その答えもこの本が示してくれています。
作者はそれを伝えたかったからこそこの本を書いたのでしょう。
「鈍感力」ではない
ちまたではよく、「鈍感力」を身に着けてストレスを感じないようにしようということが言われますが、繊細さんにとってそれは逆効果かもしれません。
繊細さんは先天的に反応しやすい性質があるので、鈍感になれと言われてもなかなか難しいです。
無理やり鈍感になり、自分にうそをつくようなことをするのは、かえって自分にとって悪影響がある可能性すらあります。
痛みやストレスに耐えられるよう自分を作り変えることではないし、平気なふりをすることでもありません。
自分に正直になろう
まずは自分自身のことをしっかり把握することです。
自分はどんなことに喜びを感じ、どんなことが嫌なのか把握しましょう。
そして自分に正直になりましょう。
自分にとって嫌なことを無理にやらなくていいです。
他人からの頼み事も断ってもいいし、仕事をたまには休んだっていいです。
繊細な感覚をコンパスに自分にとっていいモノ・悪いものを見分け、自分に合う人間関係や職場環境に身を置きましょう。
自分の本音をどれだけ大切にできるかが勝負どころです。
自分の「こうしたい」という本音を大切にすることで繊細さんのつらさはどんどんラクになり、見違えるように元気になるとのことです。
「刺激」から自分を守る工夫
人によってどこから刺激を受けてストレスを感じるかは差があります。
視覚
視覚から刺激を受けやすい人はかなり多いようです。
視界に入るものがどうしても気になってしまったり、光をまぶしく感じしてしまうなどです。
- サングラスをする
- メガネやコンタクトの度を落とす
- ふちの太いメガネをつけて視野を狭める
などの予防策が考えられます。
ちょっとしたことを変えるだけでびっくりするくらいストレスが減ることもあるみたいですよ。
聴覚
聴覚から刺激を受けやすい人も多いようです。
(僕自身、聴覚はかなり敏感な気がします)
- ノイズキャンセリングイヤホンをする
- 耳栓をする
- イヤホンで心地よい音楽を聴く
などの対策が考えられます。
おわりに
いかがだったでしょうか。
『「繊細さん」の本』は「繊細さん」にとても寄り添ってくれる本です。
もしかしたら自分は繊細さんなのかも・・・という人はぜひ読んでみてください。
「繊細さん」というのは長所でもあるんだ!という新しい気付きが得られるかもしれません。
無理せずもっと自分を大切にしていいんだ!と心が軽くなるかもしれません。