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7つの習慣のまとめ 「デリゲーション」はマネジメントをする人は把握しておくべき概念

概要

仕事で部下が思うように動いてくれない、と困っている人は多いと思います。

いかに部下が自分から責任を持って(やりがいを感じて)仕事に取り組んでくれるかが大切になります。

また、山のようにあるTodoを自分で全部やろうとしてはいけません。どれだけ他の人に任せられるか。これが継続的な成功のカギとなります。

私の経験上、仕事ができる人というのはとにかくこれがうまいです。自分でやろうとするのではなく、ほかのメンバーに仕事を振るのがうまい。人をやる気にさせるのがうまい人です。

こういう人こそがチームのリーダーとなり、マネジメントをするべきだと思います。逆に言えば、マネジメントを仕事とする人は、部下たちに主体性をもって仕事をしてもらう方法を学ばなければなりません。そうでなければそのチームはハッピーではありません。

 

 

7つの習慣を読んでデリゲーションという言葉を学ぶ

名著「7つの習慣」では、何かを達成するためにタスクを他人に任せることを、「デリゲーション」と呼んでいます。

7つの習慣」ではデリゲーションの大切さが言及されています。

 

 

デリゲーション

デリゲーションには2種類あります。

使い走りのデリゲーション

使い走りのデリゲーションの事例として、コヴィー先生本人の事例が登場します。

子供の水上スキーの写真を撮りたい。

コヴィー先生がボートを操縦していたから妻にカメラを任せたが・・・。

コヴィー先生の指示が細かすぎた。

「太陽がボートの前にくるのを待って、あいつがジャンプするか、ターンしてひじが湖面に接触する瞬間を撮るんだ」

さらにコヴィー先生は心配になって、撮るタイミングまで指示を出すようになった。

「撮れ!今だ、撮れ!撮るな!撮れ!撮るな!」

妻にいちいち指示を出さないときちんと撮れないのではないかと心配でたまらなかった。

妻に対して1対1でやり方を支持し、監督していた。

多くの人がやっているのは、このようなデリゲーションである。

しかし、任せた人間の行動にいちいち目を光らせるとなれば、そう何人もマネジメントできるものではない。

言われたことだけをやる、といういわゆる「ガキの使い」というやつですね。

全面的なデリゲーション

より効果的な方法があります。

相手の自覚、想像、両親、意思を尊重してデリゲーションするというものです。

手段ではなく結果を重視します。

全面的なデリゲーションでは、次の5つを明確にし、何が期待されているのかお互いに理解し、納得しなければなりません。

望む成果

何を達成しなければならないかをお互い理解する。

何を達成するかであって、どうやって達成するかではない。

ここ、誰しも失敗しがちなところです。

やり方はあくまで作業者に任せるのです。

「こうやったらいいと思うよ」

とついつい言ってしまいますが、そうすると結局「使い走りのデリゲーション」になりかねません。

ガイドライン

守るべき基準やルールーがあれば明確にしておく。

ガイドラインは絶対に守らなければならない制約です。

できるだけ少ないほうが良いです。

失敗する可能性の高いところがわかっているなら、最初に教えておきましょう。

作業者が落とし穴にはまる危険性があるのを黙ってみているのはさすがに非効率なので。

リソース

望む成果を達成するために使える人員、資金、技術、組織、を明確にしておく。

これも指示する側は、ついつい説明を怠りがちです。

作業者は自分のリソースが明確にわかると、やる気が出るというものです。

アカウンタビリティ

成果を評価する基準を定め、仕事の進捗の報告を求める時期、評価を行う時期を具体的に定めておく。

これも指示する人が忘れがちなことですね。

なんとなく、このくらいまでの期間にやってくれるといいな、というのを心の中で期待してしまいますが、具体的に「基準」と「期間」を伝えましょう。

作業者はゴールがあいまいだとサボります。

評価の結果

評価の結果として、いいことも悪いことも具体的に話しておきましょう。

金銭的、精神的報酬が期待できるのか、仕事が拡大するチャンスがあるのか、組織全体のミッションに影響する結果なのかどうか。

その作業者にとって、また組織にとってどういう良い影響がある仕事であるのか理解してもらったほうがいいでしょう。

「そんなに大事なことを任せてもらえるなんて!」

と思えれば、作業者のモチベーションは格段に上がるでしょう。

家事でのデリゲーションの事例

私自身の体験談でも、「使い走りのデリゲーション」を実感することがありました。

以前、妻と結婚して同居生活を始めた際の出来事です。

妻がもともと住んでいたアパートに私が身を寄せる形となったのですが、ゴミ出しのやり方が最初はよくわかりませんでした。

(もともと私が一人暮らしで住んでいたアパートとはずいぶんやり方が違いました)

それで、妻が指示を私に出すことになったのですが、これがまさしく「使い走りのデリゲーション」でした。

  • 「ごみ袋を戸棚から出して」
  • 「名前を書いて」
  • 「かごに入れて」
  • 「明日は燃えるゴミの日だから・・・」
  • 「ビンのごみはスーパーに持っていくから・・・」

僕のほうは手段を指示されているから、言われたことはその都度やっていました。

しかし当然、言われたことしかやらない僕に対して妻はもどかしく思っているようでした。

僕も僕で、仕事の全体像を把握できずにもどかしい気持ちになっていました。

また、言われたことだけをやっているので責任感もありませんし、やる気も出ませんでした。

そこで二人で相談して、ゴミ出しは僕の責任の仕事する、妻は基本的には口出しはしないで、あまりにも仕事が滞っている場合は指摘をすること、という取り決めにしました。

(新生活を協力しながらやるというのは、慣れないのでなかなか大変なものですね。。)

それ以降は、僕も責任もってゴミ集めとゴミ出しができるようになりました。

なんせ、僕がしっかりしないと家じゅうがゴミであふれてしまいますから、そういう使命感があるとモチベーションにつながると実感することができました。

仕事で部下に指示をするときのヒントにもつながりました。

仕事では

部下に仕事をインプットするときは、できるだけ背景から説明することは心がけていました。

そのほうが、部下が主体性を持って取り組めるだろうと思っていたからです。

とはいえ、ここの5つの指針を満たせていたとは思えません。

今後はさらに「全面的なデリゲーション」の5つの指針を意識して部下へのインプットをしていきたいです。

特に、

  • リソース
  • アカウンタビリティ
  • 評価の結果
  • というところはインプットを忘れがちなところだと、個人的には思います。

みなさんも7つの習慣を読んだことはあるかもしれませんが、また定期的に読み返してみるのはいいかもしれません。